
物乞い、熱心な売り子、幼児の泣き声、募金箱、SNSへの反応
人間がこれらに接する時、おそらく相手の期待に答えようと思うだろう。そして、それは同時にプレッシャーや不快感になる。
私が物乞いにお金をあげるときには、物乞いの姿を目にすることで自分が経験している不快感に反応しているのではないか? 私は本当にその物乞いのことを気遣っているのか、それとも、自分の気分を良くしたいだけなのか(16)?
ユヴァル・ノア・ハラリ「ホモ・デウス 上下合本版 テクノロジーとサピエンスの未来」(位置30/100%)
この不快感から逃れるために、物乞いに金を渡し、売り子から商品を買い、幼児をあやし、募金をし、SNSにいいね!をする場合が多いのではないだろうか。
不快感を動機とする行動は結果として不快なので、人はそれを回避するようになるかもしれない。
他の不快ではない動機付けがあれば、その方が長期的には有効なのかもしれない。