個々の能力を最大に引き出すには匿名と実名はどちらがよいのか
人間は農耕を始めてから数を爆発的に増やしてきた。余剰食料のおかげで暇人が増えて科学者や専門家が誕生し、これらの暇人のおかげで文明は巨大化していった。
ユヴァル・ノア・ハラリは「ホモデウス」で個々の人間をCPUと考えると、このCPUたちの能力を最大に引き出すには次の4つを増やす必要があるという。
人数(三人寄れば文殊の知恵)
種類(多様な属性の人たちが出すアイデアは斬新になる)
接続(孤立しているとブレーンストーミングは起きない)
自由(危険な状態で面白い発想は生まれない)
匿名と実名のどちらでやるか問題はこの中の「自由」に関係していると思う。
ではなぜ匿名だと自由なのか?というと、人間たちは他人のミスに厳しいからだろう。(特に日本人は厳しい)
そして、一度汚名が付いてしまうと挽回するのは難しい。
でも、少し考えれば物事で「絶対正しい」というのは相当難しいはずなので、それを前提にすれば人間が間違うのは当然なのだけれども。
あと、実名(本名)で有名になってしまうと珍しい名前の場合(ちなみにわたしもそう)に行く先々で面倒くさいかもしれない問題がある。ちやほやされるのが大好きな人ならむしろ嬉しいのかもしれないけども。これは容姿が有名になってしまう場合も含まれそうだ。
それと、人間関係に力を使いすぎてしまうと、せっかくの暇人のユニークな能力が削られてしまう。これはデメリットの方が大きいような気がしてならない。
ユニークな暇人は暇人だからこそユニークなのだ。